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Journal ・ 2026.10.30

小規模事業者持続化補助金でホームページを作るときに知っておくこと(2026年版)

ホームページの制作費は、持続化補助金の対象になり得ます。ただし、ホームページだけでは申請できず、補助額の上限や発注できる時期にも決まりがあります。第20回の公募要領をもとに整理しました。

「持続化補助金を使えばホームページが安く作れる」と聞いたことのある方は多いと思います。実際、ホームページの制作費は補助の対象になり得ます。ただし、ホームページだけでは申請できない、補助される金額に上限がある、制作会社に頼むタイミングが決まっている、といった決まりがあります。ここを知らずに動くと、せっかく採択されても補助金が出ないことがあります。

この記事では、2026年10月時点で受付予定の「第20回 一般型 通常枠」の公募要領をもとに、和歌山の小さなお店や事業者の方がホームページ制作に使う場合の注意点をまとめます。数字は公募要領の該当箇所を示していますが、制度は改定されることがあるため、申請前には必ず事務局の最新情報を確認してください。

1. いま申請できるのは第20回(締切は2026年12月15日)

2026年10月30日時点で、次に申請を受け付けるのは第20回です。日程は次のとおり公表されています。

(出典:第20回公募要領 第8版 P.3、商工会地区・商工会議所地区の各事務局サイト)

注意したいのは、申請締切の12月15日より前に、12月4日という締切がもう一つあることです。申請には地域の商工会または商工会議所が発行する「事業支援計画書(様式4)」が必要で、その発行依頼は12月4日までです。公募要領には「受付締切以降の発行依頼は、いかなる理由があってもできません」と書かれています。

また、申請は電子申請のみで、「GビズIDプライム」のアカウントが必要です。取得には数週間程度かかるとされているので、まだ持っていない方は先に手続きを始めておくと安心です。

2. 和歌山では「商工会」か「商工会議所」かで窓口が変わる

持続化補助金は、事業所のある場所によって窓口が分かれています。

和歌山県内でも、市の中心部は商工会議所、町村部は商工会、というように分かれています。同じ市の中でも地域によって担当が違うことがあるため、公募要領で案内されている「商工会検索サイト」「商工会議所検索サイト」で、自分の事業所の住所がどちらに入るかを確かめるのが確実です。

たとえば紀美野町は商工会地区で、窓口は紀美野町商工会です。

窓口によって様式4のもらい方も少し違います。

どちらも、事業者本人が商工会・商工会議所の支援を受けながら進めることが前提です。公募要領では、社外の代理人だけで相談や様式4の依頼をすることはできないとされています。

3. 補助率と上限額

第20回 一般型 通常枠の補助率と上限は次のとおりです(公募要領 P.3、P.7〜8)。

特例には細かい要件があり、補助事業が終わった時点でも要件を満たしている必要があります。公募要領には、特例を希望して要件を一つでも満たさない場合、上乗せ分だけでなく補助金全体が交付されないと書かれています。特例を使うかどうかは、商工会・商工会議所に相談しながら決めるのがよいと思います。

なお、消費税の課税事業者は、消費税分を差し引いた金額で補助対象経費を計算します(公募要領 P.25)。

4. ホームページ制作は「ウェブサイト関連費」になる

ホームページの制作費は、補助対象経費のうち「ウェブサイト関連費」に入ります。公募要領での定義は「販路開拓等を行うためのウェブサイトやECサイト、システム等の開発、構築、更新、改修、運用をするために要する経費」です(P.14)。

ホームページに関わるルールで特に大事なのは次の点です。

ホームページだけでは申請できない

公募要領には「ウェブサイト関連費のみによる申請はできません。必ず、ほかの経費と一緒に申請してください」とあります。チラシや看板などの広報費、店舗の設備など、販路を広げる取り組み全体の中の一つとしてホームページを位置づける必要があります。

ウェブサイト関連費の補助金額は30万円まで

第20回では、ウェブサイト関連費として申請できる補助金の額の上限は30万円(税込)です(P.14)。補助率が3分の2なので、ウェブサイト関連費に計上できる経費はおおむね45万円までが補助の上限に届く目安になります。

古い回の解説記事には、別の上限の決め方が書かれていることがあります。必ず、申請する回の公募要領で確認してください。

計算の例

消費税の課税事業者が、次の内容で申請する場合を考えます(金額はすべて税抜)。

補助率3分の2で計算すると、補助金額は50万円です。ウェブサイト関連費分は30万円で、上限の30万円に収まっています。補助金は後払いなので、いったん75万円を全額支払う必要があります。

対象にならない例

公募要領では、ウェブサイト関連費で対象にならないものとして、次のような例が挙がっています(P.14〜15)。

「作ったけれど期間内に公開していない」ホームページは対象外になります。また、ホームページで受注システムを作っても、期間内に公開して販路開拓に使っていなければ対象外になる、という例も示されています(P.21)。

50万円(税抜)以上のホームページは処分が制限される

ウェブサイトを50万円(税抜)以上で作成・更新した場合、そのホームページは「処分制限財産」に当たり、一定期間(通常は取得日から5年間)、目的外での使用や廃棄などが制限されることがあります(P.14)。補助事業の目的を果たすための改良や機能強化は、事前承認が必要な「処分」には当たらないとされています。

5. 制作会社への発注は「交付決定」のあとに

いちばん間違えやすいのがここです。

採択が決まると「採択通知書」が届きますが、それだけではまだ発注できません。採択後に見積書等を事務局に出し、審査を経て「交付決定通知書」が届いてから、そこに書かれた交付決定日以降に発注・契約・支払いができるようになります(P.24)。交付決定日より前に行った発注・契約・支払い(前払いを含む)は、補助の対象外です(P.19)。

第20回の流れを時期に当てはめると、おおよそ次のようになります。

  1. 2026年11月〜12月:事業計画を作り、様式4の発行を受けて申請(12月15日締切)
  2. 2027年3月頃:採択発表(予定)
  3. 採択後:見積書等(相見積もりを含む)を提出
  4. 採択発表から概ね1〜2か月:交付決定(あくまで目安と公募要領に記載)
  5. 交付決定後:制作会社に発注、制作、公開、支払い
  6. 事業終了後:実績報告

第20回の補助事業実施期間は、交付決定日から2028年3月31日までです。事業が終わった日から30日を経過した日か、2028年4月10日のいずれか早い日までに実績報告書を出す必要があります(P.24)。

ホームページを急いで公開したい事情がある場合は、補助金を使うかどうかも含めてスケジュールを考える必要があります。

6. 見積もり・支払いで気をつけること

相見積もり

1件あたりの発注総額が50万円(税込)を超える場合は、2者以上から見積もりを取り、安いほうに発注するのが原則です。見積もりを取るのが難しい性質の発注の場合は、理由書を出します(P.21〜22)。相見積もりは事業者自身が別々の会社から取るよう求められています。

見積書は、内訳がわかる形にしておく必要があります。「ホームページ一式」のような書き方ではなく、ページ数や作業内容を分けて書いてもらうと、審査でも説明しやすくなります。

支払い方法

(公募要領 P.20〜21)

発注先の制限

自社の役員・従業員、代表者や役員の3親等以内の親族、その親族が代表・役員を務める会社などへの発注は補助対象外です(P.19)。身内に制作できる人がいる場合でも、補助金を使うなら発注先にはできません。

書類の保存

見積書、発注書、請求書、振込の記録、完成したホームページの画面などは、実績報告で必要になります。補助事業の書類は事業終了後5年間の保存が必要です(P.25)。

7. 申請前に準備しておくこと

持続化補助金は、事業者自身が経営計画を立てて販路開拓に取り組むことを支援する制度です。公募要領でも、事業者自らが検討した内容であることが求められています。計画づくりは商工会・商工会議所の支援を受けながら、自分の言葉で進めるのが基本です。第三者の支援を受けた場合は、その相手と支払った金額を申請書に記載する必要があります。

STUDIO AZUR について

Studio Azur は和歌山県紀美野町のWeb制作スタジオです。申請書の作成代行は行っていませんが、ホームページ部分の仕様の整理や内訳のわかる見積書の作成、交付決定前に発注できないことを踏まえた制作スケジュールの組み立てはお手伝いできます(基本料金 SINGLE ¥150,000〜/SITE ¥250,000〜/BRAND ¥350,000〜・税抜、お見積もり確定後に金額は増えません。ご相談は info@azurworks.com まで)。

出典(確認日:2026年10月30日)

制度は改定されることがあります。申請の前には、必ず事務局の最新の公募要領を確認してください。この記事は2026年10月30日時点の情報です。

よくあるご質問

ホームページの制作費だけで持続化補助金に申請できますか?

できません。第20回公募要領では、ウェブサイト関連費のみでの申請は不可とされています。チラシや設備など、ほかの経費と一緒に申請します。

ホームページ制作で受けられる補助金はいくらまでですか?

第20回 一般型 通常枠では、ウェブサイト関連費として申請できる補助金額の上限は30万円(税込)です。補助率は原則3分の2です。

採択通知が届いたら、すぐ制作会社に発注してよいですか?

いいえ。発注・契約・支払いができるのは「交付決定通知書」に書かれた交付決定日以降です。それより前の発注は補助対象外になります。

第20回の申請締切はいつですか?

申請受付締切は2026年12月15日17時です。その前に、商工会・商工会議所の事業支援計画書(様式4)の発行受付が12月4日で締め切られます。

制作費を現金で払っても大丈夫ですか?

支払いは銀行振込が原則です。1取引10万円(税抜)を超える現金払いは補助対象外になります。

ホームページのご相談は、お気軽にどうぞ。

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